精神疾患の教員支援 都、独自プログラム作成へ(産経新聞)

 都の公立学校教職員のうち、精神系疾患で病気休暇や休職している教職員が急増していることに対応するため、都教育委員会が休職者の職場復帰に向けた本格支援プログラムの作成に着手することが7日、分かった。全国教委では初の試み。従来の精神科医任せによる診察や指導だけでなく、臨床心理士や復職アドバイザーらを中心とした復帰訓練を実践する。8月から始める。

 ■8月開始、復帰訓練を実践

 都教委によると、平成20年度の教職員の休職者は788人。うち、精神系疾患で休職した人は68・5%に当たる540人に上った。さらに、都教委の推計では、21年度も同程度に上るとみられる。

 精神系疾患での休職者に支給される給与は年間で総額約60億円に上っているうえ、教員の長期休職が教育現場に及ぼす影響は大きいため、都教委で休職者に対する支援策の検討を続けていた。

 支援プログラムの名称は「リワークプラザ」。精神科医や臨床心理士、復職アドバイザー、校長OBらの復職チームを組織して対応する。具体的には、休職初期に復職アドバイザーが対象者の学校を訪問。休職理由や直前の心理状態を把握し、個人に合わせた復帰プログラムを作成する。

 リワークプラザでは、休職者に対し、従来では任意であった復帰に向けた訓練を都教委の訓練命令として出すことが特徴。精神科医による面談終了後に始まる「学校訓練」は原則3カ月間かけて行われ、訓練を3段階に区切るものとした。

 最初の段階では、勤務校への週3日の出勤訓練から始める。次は、現役教員が行う授業の参観や校務を確認し、最終段階では授業参観のほか、子供たちへの給食指導、さらには管理職立ち会いのもとで実際の授業を週5日行うとしている。

 復帰訓練終了後には、都教委や区教委の幹部、精神科医、復職アドバイザーで復帰の可否を合議する。復帰手続きは、これまで本人が直接行っていたことを改め、リワークプラザが直接、学校に連絡することにした。訓練を途中でやめたり、訓練内容や終了判定に不服がある人は、新たに発足させる休職復帰審査会で協議することにしている。

 ■気づかず悪化…7割が未受診 児童や保護者、要因に

 都教委によると、休職者は特に採用3年目までの小学校教員が目立つ。さらに、21年目以降のベテラン教員の休職率も極めて高い傾向にある。休職理由については、自己申告では「不明」が最多。次いで、「児童・生徒」「保護者」の順。異動を理由に挙げた事例では、多くが「環境不適応」とみられる。

 また、精神系疾患で休職した教職員の約70%は病欠するまで医師の診断を受けていなかったことも判明。

 都教委では受診が遅くなった背景に、(1)本人に鬱病(うつびょう)の知識が少ない(2)生活に支障がないと周りも気がつかない(3)内科を受診時に心療内科や精神科を勧められて発見される−ことなどがあるとみている。

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